ベンガル娘のお休み処

ねこバカMarukoとベンガル蘭ちゃんの暮らし 

【本】ベッドタイムにピッタリ ~ 青山美智子さんの小説


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以前、ベッドで文庫本を読むのがMarukoの睡眠導入のルーティンだと書きましたが、そんなベッドタイムにピッタリの作品を発見したので、ご紹介します。

青山美智子さんの小説2冊です。

最新刊の「お探し物は図書室まで」が本屋大賞にノミネートされているそうですが、そんなことは知らず、知らない作家さんだけど「ジャケ買い」ならぬ「カバー買い」(or「タイトル買い」?)したのが次の1冊目、それが良かったのでさらに買ったのが2冊目です。いずれも連作短編集です。

「お探し物は~」も気になるけど、文庫化されるのを待つかな~(^^)

 

1. 「猫のお告げは樹の下で」

はい、お察しのとおり。

タイトルに「猫」が入っていたから、思わず手に取ったのです。

で、良い意味で裏切られました。

「猫」が「お告げ」なんて言うと、ごりごりのファンタジーかと思いきや、猫がしゃべったりするわけではなく(じゃ、どうやってお告げをくれるかは、読んでのお楽しみ)、登場人物はみんな等身大というか、どこにでもいる、悩んだり迷ったりしている人たち。とても共感できます。

そして、「お告げ」は何かを暗示しているものの、答えをくれているわけではない。自分で考えて、行動して、少し進むべき道が見えてくる… どのお話も、暖かい気持ちになれて、安心して夢心地へ…

 

2. 「木曜日にはココアを」

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」の雇われ店長「僕」。決まって木曜日に来店し、ホットココアをオーダーする若い女性、通称「ココアさん」。いつもエアメールを読んだり書いたりしている。彼女の思いとは…?

1つ1つのお話が独立しているようで、実は繋がっているので、ココアさんのこと覚えておいてね。

そして、舞台は東京とシドニーを行き来します。

登場人物たちの人を思う気持ちや、人との縁のかけがえなさのようなものを感じ、温かいココアを飲んだみたいに、幸せな気持ちに満たされます。


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どの作品も、ストーリーも文体も好みでした。

昔好きだった作家さんの本を読んでイマイチだったりすると、作品の問題なのか?ワタシの感性の問題なのか?と思うことがあります。若い頃はもっと研ぎ澄まされたものを持っていたのに、失ってしまったんじゃないかとか… でも、新たに好きな作家さんを発見できたりすると、ワタシの感性まだイキテルって思えるのでした。

   \(^o^)/

 


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 おつげがおりてくるのを

まっておるんだが…

 

 

いつもお読みいただき、ありがとうございます。