本ネタが続きますが、昨夜、涙しながら読み終わったので、記憶が鮮明なうちにご紹介したいと思います。(若干のネタバレ含みます。)
小手鞠るいさんの小説「猫の形をした幸福」です。
主人公の彩乃は、アメリカ生まれアメリカ育ちの未知男と見合い結婚しアメリカに渡る。彩乃は持病で子どもが産めず、それが原因で1度結婚が破綻していた。
未知男は動物愛護施設から保護猫を引き取ることを提案するが、なかなか選べない。実は、未知男は施設出身で、最初に引き取られた里親とはうまくいかず、施設に戻された経験があったのだ。
傷を抱える夫婦の間にやって来た猫、マキシモ。
それは圧倒的な存在感だった。
かつて味わったことのない豊穣と、まるで全身の細胞に染み渡るような、猫の形をした幸福を与えられたのだった。
でも、それは同時に、悲しみの予感が伴う幸福だった。
子どものいない夫婦と猫の3人暮らし。生まれ変わってもこの3人で、別の男女と別の猫としてまた一緒に生きたい、という彩乃の気持ちに激しく共感します。ウチも同じなので。
子どものいない夫婦にとっての猫。
若い夫婦が生まれたばかりの赤ちゃんを見るように、「可愛いなぁ」「可愛いよね」と言い合うのも、全く同じです。
でも、悲しみの予感は少しずつ…
それは、人間より猫の方が年を取るのが早いということ。
終盤になると、正直ツライです。泣きます。
私は猫の死を経験したことがありません。昔、飼っていたインコが死んだときもウサギが死んだときも、とてもツラかったけど、もっと…? いや、今は考えたくない…
彩乃と未知男それぞれの胸には、同じ形の空洞ができました。この空洞がある限り、愛し合っていける…
。・゚・(ノ∀`)・゚・。
おまけ
「遊んで」って顔?
可愛いなぁ。可愛いよね。
そういうの、おやばかっていうんだって。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。