Amazon Primeで映画「護られなかった者たちへ」を観ました。サスペンスでもあり、社会派ドラマでもあり、ヒューマンドラマでもあり、切なくて悲しいけど見応えありました。キャストもみんな良かったし。
メインテーマはずばり、生活保護です。暗いテーマではあるけど、個人的に思うところもあり…
サスペンスなので、あまりネタバレしないようにとは思いますが、まず東日本大震災の直後が描かれます。
避難所で、老女と青年と子どもの3人が身を寄せ合う。孤独な者同士、家族のように…
時を経て連続殺人が起こる。殺害方法は餓死。そして、被害者たちはある時期、同じ場所(役所)で生活保護を担当していた…
にしても、殺そうと思うか?とか、物理的にやれる?というギモンはあるのだけれど、貧困問題や生活保護の手続きに関して大きな問題提起をしていると思います。
原作の小説も読んでみたくなりました。
ここからは個人的な話になりますが、実は母子家庭でド貧民だったMarukoんちは、親が一度だけ生活保護を申請したことがあるのですよ。Marukoが高校生のとき。結局は辞退して、受給しなかったのですけどね。
映画の中にも出てきます、「辞退届」。そして辞退する原因になっている「扶養照会」。つまり、「扶養できませんか」と役所が申請者の親族に問うことです。
うちも、扶養照会される前だったか後だったか定かではないけど、母の兄弟から「恥ずかしい」などと言われたことや、何年も連絡を取っていない元夫(Marukoの父親)にも照会が行くと聞いたことから、辞めたようでした。役所としては、別れた夫から養育費などを貰う権利があるかもしれない、ということでしょうけど。
役所のケースワーカーが家に来たこともありました。「娘さんは高校を卒業したら当然、働きますよね。」と言われて、なまじ成績が悪くなかったMarukoは、今で言う「親ガチャはずれ」感マシマシだったのを覚えています。「親が甲斐性ないと、自分の能力で学歴を付け貧困層から抜け出すことも許されないの?」と思ったものです。
結局は生活保護を辞退し、入学金と授業料の免除を受けて地元の大学に行きました。学費は1円も掛かっていません。奨学金も高校、大学と貰っていましたが、学費じゃなくて一家の生活費に使われました。もちろん、バイトもしていました。そして、公務員になったお陰で、無事、底辺から中流辺りには這い上がってこれたわけです。
たぶん、Marukoは貧困層の子どもとしては成功者なんだろうと思います。貧困ループするパターンの方が多いでしょうから。
2021年から、扶養照会を拒否できるようになったようです。拒否するには理由は必要だそうですが。
生活保護世帯の大学進学はまだ無理のようですね。世帯分離をしない限り。世帯を分けて扶養からも外れ(実際には同じ住所にいても)、奨学金やバイト代などで自活できるならどうぞ、ってことでしょうか。自活したくても親が依存してくるケースもあるんですけど。
映画でも描かれる、高齢者の貧困も気になります。高齢者の貧困率は上がってきているようですから。
母も年金が少なく(年金受給年齢になる前からですが)ワタシからの仕送りで暮らしていました。ワタシがいなければ生活保護しかなかったでしょう。
少子化もありますし、昔のように多くの親戚が同じ地域に住んで密に交流するということがなくなっている現代で、親族扶養はますます期待できなくなっていると思います。制度も時代に見合ったものに改正していく必要があるのでは?と思うのでした。(財源の問題もありますが。)
(>_<)/~~
おまけ
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いつもお読みいただき、ありがとうございます。