信仰を持たない者にとって、どのように死に向き合うか、というのは悩ましい命題ですよね。
Marukoも信仰がないので、この本は自分にとっての聖書(バイブル)になるかもしれません。
今日紹介するのは、小川糸さんの小説「ライオンのおやつ」です。
33歳でがんを患い余命を宣告された主人公の雫は、瀬戸内の島にあるホスピスで人生最後の日々を過ごすと決める。そのホスピスでは毎週日曜日に「おやつの時間」があって、入居者がリクエストできることになっている。入居者たちは各々の思い出のおやつをリクエストするが、雫は、さて、何をリクエストしたものか…
「私の目標は、じゃあね、と手を振りながら明るく死ぬことだ」と考える雫。
ホスピスに出入りする人たちや島でワインを作るタヒチ君とのふれあい、飼い主を亡くした犬「六花」と過ごすことで溢れ出す母性、それら全てが残りの日々を輝かせます。
さらに、入居者のおやつに纏わるエピソードや消えていく命のこと…
物語が進むにつれ、つまり雫の死が近づくわけで、重くはなっていきます。必ずしも死を美化しようとする作品ではないと思うので。
でも、本当にこんなホスピスがあったら、自分も最期は入所したいかも
とか
死ぬときって
こんな
感じなのかな
ろうそくの灯のように
と
自分のこととして想像しながら読みました。
もしも将来、死期を悟るときが来たら、また読み返すような気がします。
永久保存かな、これは。(ブックオフに持って行くのやめとこ…)
あと、事件や事故で突然死ぬより、病気になって自分も周りも心の準備をしながら死にたいかも、と思うようになりました。以前は、痛いのや苦しいのがイヤだから、事故で即死とかの方がイイ、とか思ってたんですけど。
ああ、でもやっぱり、一番の理想は「ぴんぴんコロリ」なので、ガンバってみますか。
(^o^)/~~
ライオンて ひゃくじゅうの王だから
なにもしんぱいせず
たべて ねれば いいんだって。
… てことは、あたちもライオン !?
いつもお読みいただき、ありがとうございます。