人って、そんなに強くない。強く見える人でも。
今日紹介するのは、森沢明夫さんの小説「大事なことは小声でささやく」です。
ここに登場するのは、スポーツジムの筋トレ仲間6人。
特に中心というかムードメーカー的存在なのが、巨体でマッチョなオカマ、通称ゴンママ。
ゴンママは、夜はスナックを営み、悩みに合わせたカクテルと金言で筋トレ仲間に癒しを提供している。
ゴンママを含む6人それぞれの物語が、1章ずつ描かれているのですが、最も心に残ったのは、歯科医師の男性の物語。
彼は誰に対しても(妻に対しても)笑顔を作り、沈黙を避けようとペラペラしゃべるのが癖ですが、それは、5歳の娘を小児がんで亡くした過去が関係していたのです。
ジムで筋トレやってる人なんて、見るからに強そう!って思うけど、内面は誰にも分かりませんよね。いや、本当は誰しもそんなに強くない。どんな人でも、何かしら弱い部分を持ってる。
過去への後悔や、現在の孤独や、未来への不安…
大なり小なり何かを抱えて、でも弱いところを垂れ流しながら生きている人なんてほとんどいない。隠しながら生きてる。ポジティブ仮面を付けて強く(見えるように)生きているものですよね。
だから、ゴンママの孤独にも共感するのかもしれません。
深夜帯のドラマにピッタリかも(ゴンママ、下ネタも言っちゃうからねーw)と思っていたら、映画化され近々公開予定だそうです。
強くないって自覚のある人もない人も、何かしら感じられると思います。
(^o^)/~~
おまけ
↓今日の蘭ちゃん。手がX。
強そう!
ねむたいだけやねん。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。