「相続」って聞くと、なにやら面倒そう、ってイメージですよね。
今日は、そんな「相続」がテーマの小説を見つけたので、ご紹介します。
といっても、Maruko がこの本を手に取ったのは、表紙ににゃんこがいたからですけどね~
高三の夏、主人公の佳恵に、亡くなった祖母の相続の話が舞い込んだ。本来の相続人である佳恵の母は既に亡くなっているため、その子どもである佳恵が相続人の一人になる(代襲相続)のだ。
遺言書によると、佳恵の相続分は現金で、一括ではなく、進路決定後、毎月一定額を渡すという。そして、付言事項。「猫のリネンを頼みます。」
さらに、相続の条件。遺産分割が終わるまで、相続人らは祖母の屋敷で一緒に暮らさなければならないという。借金まみれの義理の伯母、女装している叔父、遺言執行者に指定された(祖母のはとこに当たる)女性。相続のために集まった4人の疑似家族の暮らしが始まる。
果たして、相続はスムーズに進むのか? そして、遺言の真意は?
本作は、相続に纏わる法的手続をベースにしつつ、親子関係の難しさや家族の意味を考えさせられるものとなっています。
著者は法律に精通されている方なのか、もしくは、よほど勉強されたのか、公正証書遺言の内容、代襲相続や遺留分、さらに不動産の相続登記など、経験のない人には「なんのこっちゃ!?」だけど実はありがちなパターンを盛り込んでいて、勉強になります。
でも、何より描きたかったのは「家族」なのだろうと思います。
典型的な「毒親」も登場するけど、清く正しく生きているような人が、子どもにとっては必ずしも良い親ではなかったり…
親じゃなくても「家族」になれたり…
Maruko も家族関係が複雑なもんで、乳ガンで入院する直前に自筆証書遺言を作ったクチです。50年近くも会ってない親や兄弟に財産あげたくないし。
常々思ってるんだけど、血が繋がってるというだけで法的には扶養義務があったり相続権が発生したり…「血縁」を断ち切る法律はないのよねぇ。あってもイイと思うんだけど。
日本の民法が理想としているのは、平穏な親族関係(親戚も含む一家)のもとで、親族の中で育て、養い、財産を引き継ぐ、親族の中だけで完結する世界かもしれない。
でもね、誰しもが「家」や「血縁」に依存できる時代じゃないと思うのよね、もはや。
そんなことを思うMaruko でした。
(´ー`).。*・゚゚
ぜんぶ ちゅーるにしてくれたら
そーぞくしてあげます
いつもお読みいただき、ありがとうございます。