前回触れましたが、集英社文庫「よまにゃ」のブックカバーがカワイくて思わず買った本。
ね、カワイイでしょ? 本のタイトルにもぴったり。
今日は、宮下奈都さんの「太陽のパスタ、豆のスープ」をご紹介します(若干のネタバレも含みます)。
物語は、食事中に、結婚式を目前にした彼氏から別れを告げられる場面で始まります。
実家暮らしで30歳前、失意のどん底にいる彼女の元を叔母が訪ねる。叔母と言っても10歳くらいしか違わない独身、その叔母が提案したのは「ドリフターズ・リスト」を作ること。
ドリフターズ=漂流者。「安心して、加トちゃんとか志村とか関係ないから」だって。
「漂流する者たちの指針になるリスト」で、やりたいことや、楽しそうなこと、ほしいものを全部書き出し、自分でひとつずつ叶えていく、というもの。
髪を切った。引っ越しをした。鍋を買った。エステにも行った。
そんなとき、叔母と一緒に行った青空マーケットで、豆の屋台を見つける。それは、職場の友人がやっているのだった。職場では話してくれなかった豆のこと。友人はとても深い考えを持っていた。
リストの最後に「豆」と書いた。自分にとっての「豆」を探さなくちゃ…
自分探しをする主人公も、主人公を取り巻く人たちも、面白くて優しくてステキ。あ、彼氏は除くw
この本は、「豆」を探して漂流する若者へのエールでもあるけど、「豆」を描けなくても大丈夫って労りも感じます。
ワタシもドリフターズ・リスト作ろっかなぁ。
「豆」が何なのか分からないのは若者だけじゃないもの。オバチャンだって、何やりたいのか分かっちゃいないよ。
でも、若い頃に感じていた、自分がムダに生きているような焦りや心もとなさは無くなったかな。今はムダなんかじゃないって、思えるようになったよ。
ま、図太くなったってことかもしれませんが。
(^o^)/~~
どこにあるの?
あたちの ちゅーる !!
いつもお読みいただき、ありがとうございます。